急な仕事が降って沸くことはよくあります。
ソフトウェア開発の現場では、緊急度の高い案件が突然舞い降りて、平和なんてものは一瞬にして覆されることが日常茶飯事です。
だから、グループ合同で行う新卒研修の3時間講義枠を、その前日に依頼されるなんてこともよくある話なんじゃないかと思います。
……。
ということで、急遽依頼された形で SQL の研修を行うことになりました。
Web -> OOP -> SQL と通算9時間も講義をしている計算になります。
これがなるセミか。
SQL Tutorial
依頼された講義は DB の講義です。
とはいえ、そんなに DB に詳しいわけでもありませんし、であれば今後使うであろう SQL のチュートリアルなんかがいいのかな、と思って今回の講義内容です。
アウトプット合宿を最後に行うので、そこで絶対使いますしね。
スライド
必死に前日に作りました。作業時間は8時間ぐらいかな。
あとがき
KKK: 価格
TNK: 単価
MST: マスタ
IDX: インデックス
KKK の話はどこで話してみても鉄板です。
講義の流れも突発でやったにしてはかなりうまくまとまったんじゃないかと思います。
ワークショップ含めて大体3時間。
インピーダンスミスマッチというセリフを何回か言えたので満足です。
資料中でも分かるとおり私はテーブルのエイリアスで省略形を使うことに反対をしています。
こんなジョークツイートもしてみたり。
今日、僕は SQL のテーブルのエイリアスに省略形をつけるなという話をする
これは戦争だ
— nrs (@nrslib) 2019年6月14日
戦争なんてしたくないです。本当です。
私自身は、プログラミングにおいて省略が推奨されなくなってきたのと同じで、敢えて省略形を使う必要はないというスタンスです。
省略形はどうしてもその人自身のマインドに依るところが多いので、誰にでも伝わる納得感のある省略形を常に見つけ出すというのはなかなか難しいです。
テーブルの結合が多くなるとそれが顕著に理解しづらさにつながります。
速度的に優位があるという意見もありますが、あるとしたら SQL の構文解析部分でしょうか。
構文解析を早くするのであれば、カラムに愚直にテーブル名を付けた方早くなりそうな気もしますが。
と、そんなことを言ってたら、
「nrs さん! コード読んだらやっぱり別名に速度的優位はなかったっすよ!」
とか調べてきてくれて報告してくれる後輩くんの強者っぷりがやべぇ
— nrs (@nrslib) 2019年6月14日
後輩くん、有能すぎでは?
いや、彼が論文とか発表しちゃう強者の極みであることは十分に知っているんですが、ちょろっと話した翌日にコード見てきちゃうっていうのはさすがです。
省略形が広く使われていることについての個人的考察は過去、データストアやプログラミング言語などで文字数に制限がある時代にできあがった慣習ではないのかな、と考えています。
ここら辺の歴史を掘るのは大変なので、本当に推論レベルですが。
この件に関しては、スライドを見てわかるとおり戦争を起こしたいわけではありません。
一歩踏み止まって、それが可読性に寄与するかどうか、そのエイリアスが最適かを考えて欲しいのです。
少しでも読み手にとって理解しやすい SQL が世の中に増えたら嬉しいなと思う次第です。
Enjoy Application Engineering
同日、会社説明会で学生さん向けにテックトークしてください、という依頼がありまして、そちらも登壇してきました。(むしろ、今日はこっちの日記だけの予定でした)
スライド
あとがき
セッションは学生さん向けにライトに興味湧きそうなことの概要をチラ見せしています。
つまりキラキラしたところを見せて囲い込む作戦ですね。
この時期に会社説明会とか「時期的に遅くね!? 集まるの!?」と思ってたんですが、無事開催できるほどお集まりいただけてよかったです。
最後にみなさんとお話したかったのですが、前述のグループ合同新卒研修でどうしても抜けざるを得ず、残念。
会場でアンケートいただいたので少しご紹介。
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◆内容の理解度
・大変理解できた:43%
・やや理解できた:57%
・普通、やや理解できなかった、理解できなかった:0%
◆講義の満足度
・大変満足:90%
・やや満足:10%
・普通、やや不満、不満:0%
◆今後この分野で勉強会があったら参加したいか
・はい:100%
・いいえ:0%
◆その他アプリケーション分野で講義してほしい内容(任意)
・フロントエンドのアーキテクチャをもっと詳しく聞きたい
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忖度ありとはいえ、今後の勉強会参加希望度が 100% とは。
要するにと「いいから勉強会やれよおらぁ」ということですよね。
はい、企画します。身体空き次第……。
参加された皆さんおつかれさまでした。ありがとうございました。
またどこかで会いましょう。